必死君はこわい

ずいぶん昔、私がまだ携帯電話を持っていなかった頃の話です。お見合いパーティに参加しある男性とペアが成立しました。真面目そうな小柄な男性で、パーティ終了後に二人で軽く食事をしました。これといって面白い話題を話すでもなくただ一生懸命なだけで、微笑む余裕もないような人でした。
帰り際に連絡先を交換したのですが、ケータイを持っていない私は当然自宅の番号を教えるしかなく、彼に教えたのですがそれが大失敗でした。
私が帰ろうとすると必死の面持ちでバス停までついてくる彼に、私は知らず知らずけげんな表情でも浮かべてしまったのでしょうか、「どうしてついてくるんだろうって思ってます?気持ち悪いですか?」と言われてしまいました。そんなことは全く思っていなかったのにその瞬間、彼が気持ち悪く思えてきたのです。言葉って不思議ですね、言霊っていいますけど本当に余計なことは言わない方が良いです。
数日たって彼から電話がかかってきました。おそらく1~2回は話をしたと思いますが話していても全然つまらないし気持ち悪いしで話したくなくなり、留守電のままにしておきました。
たびたび留守電に彼からメッセージが入るようになりましたが、面倒くさいので放置していたらだんだんメッセージが頻繁になってきました。中には自分の電話番号をくどくどと繰り返すこともあり、少し病的な様相を呈してきました。今になって考えるとちゃんと話してはっきり交際を断るべきだったと思いますが当時は怖くて受話器を取れなかった思い出があります。
ある日とうとう彼は「電話くださいっ!寂しいんです!」と絶叫、なんだかおそろしくなった私は男性の知り合いにお願いして彼に電話をしてもらい「この電話番号は自分が買い取って今は俺の物だからもう連絡しないでくれ」と言ってもらいました。それ以来彼から電話はこなくなりました。
私自身を基準にして、2~3回無視されればあきらめるだろうと考えたのが間違いでした。世の中には必死に食らいついてくる人種もいるのだと勉強になりました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です